こんにちは。東塔山浄念寺十七代住職の安達高潤(高明)と申します。この度ホームページを開設させていただきました。よろしくお願い致します。
浄念寺の朝は午前6時に梵鐘を撞くことから始まります。納骨堂でのお勤めの後、しばらくして7時40分から本堂でのお朝事、それから庫裡のお内仏でのお参りの後、朝のあいさつと法務の打ち合わせが日課となっています。
今回は梵鐘を撞くようになった経緯についてお話をしてみたいと思います。もう数十年も前の事です。大阪のあるお寺の法座に講師としてお招きいただいた時のことでした。夕食を頂いて法座まで時間があったので、散歩に出かけました。
初めての場所だったので、土地勘がまったくなくて道に迷ってしまい、困っていたときのことです。梵鐘が聞こえ、その音に導かれてお寺に無事帰り着いたことがあります。そのことがきっかけとなって自坊の梵鐘を鳴らすようになりました。
ある日、梵鐘を撞きながらよく見ると、撞木があたる撞き座の上に南無阿弥陀仏と彫刻されているのを発見!今まで眠気でボーと撞いていたのが恥ずかしくなりました。そのとき、ただの音ではなかったということに気づかされました。この音は人々の人生を導いてくださる「南無阿弥陀仏の大音だったのだ」ということを味わったことを思い出します。些細な事がきっかけでしたが、不思議なご縁を感じたことでした。